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日本と英国を行き来する2人のバイリンガルキッズの母。ロンドンで生まれた子供たちを連れて日本へ。横浜で英語で創作絵本を作るキッズ・クリエイティブ・ライティングの教室を開き、英語の絵本の出版。小学校で不登校になった息子を連れて、またまた英国へ。イギリスの自然と息子のテニス・トーナメントの応援と野菜作りを楽しむ日々を過ごしていましたが、社会人学生として大学に入学。

2014年8月24日日曜日

GCSE結果発表と結果のでないテニストーナメント

2014年GCSE発表

8月21日に2014年のGCSEの結果発表がありました。

GCSEは「中等教育一般資格(General Certificate of Secondary Education)」という全国統一試験。
この試験の結果で将来の大学進学や就職が左右される重要な試験です。

結果発表のこの日は試験を受けたイギリスの16/17歳には重大な日。夏休み中といえどもGCSE試験場である全国の学校ではこの日は開校となり、生徒は朝から結果を取りに行きます。

 海外へホリデーに行く家族が多いイギリスの夏休み。でも、この日だけは逃せません。
 友人の娘さんもこの日の為に1日だけ帰ってきて、結果を受け取ったら、また飛行機に乗って海外へ。

 さて、今年の6月に2度目のGCSE の日本語の試験を受けた我が息子。
 結果はA*(Aスター)でした。

去年初めて受けたGCSE Japaneseの試験結果はCでした。
 GCSEの試験結果はグレードで出されます。不合格というのはないけど、グレードC以上が合格であると多くの大学・学校で認められています。

 ぎりぎり合格点のCだったので、今年、再チャレンジした息子。
「そんなに何回も受けても意味があるの?」と思っていた母。息子の再チャレンジにまったく自信なし。「去年より低いグレードでなければいいけど。。。」と願っていました。

 2度目の挑戦で少し緊張度が和らいだ息子はひらがなやカタカナを書く練習も出来ました。作文を書く練習も出来ました。
 『今年はBに上がれるかな?』位の期待度の両親

結果はまさかのA*

A*(Aスター)はAより上でGCSEやAレベルで取れる最高グレード
息子の試験結果は去年から4グレード上がったわけです。 

最高点を取ったのならもう再チャレンジする必要もないわけです。
 さすがに喜びを隠し切れない息子。

2014年 GCSE 結果 グレード別 The Guardian 2014年8月21日 
グレード別 GCSE結果発表(2014年)
ガーディアン紙より


不登校と試験の結果

不登校生だった時、同じ年齢のお友達と比べられることに極度に嫌がっていた息子。
 誰も比較なんかしていませんが、「僕はだめなんだ。みんなと同じようにできない。」と言い続けた息子。人生を悲観する息子。
 「でも、君まだ8歳なんだけど。。。」とつぶやく母の声は息子に届きません。

 2年前まで不登校生だった息子が全国試験を受ける事ができるようになるとは、ましてや、結果を出すことができるとは思ってもいませんでした。
日本の小学校でもらった通信簿の白紙の欄が目に浮かびます。
学校にも行けず何もおきらない不安な長い真っ白な道がこの先の人生も続くのだろうと思っていたあの頃の母と息子。

 GCSEの結果を手にふとこの1年間を振り返ってみる母。

 初めて受けるGCSEの試験時期が始まる去年の5月にテニスの公式試合に参加し始めた息子。
今年の夏は親の手元を離れて合宿しながらの遠征試合と1年間でこんなに子どもは成長するものかと思うほど。長い間土の中にいたのが、芽が出た途端にいきなり大きくなったみたい。

それでも負け続けるテニストーナメント

 1年間負け続けたテニスの公式試合。成長しても結果が出るとは限りません。

 1週間の合宿で遠征試合中の息子の試合ぶりを見たクラブのコーチが、 息子の試合を分析してくれました。

「ポイントを取った次のポイントは必ず落とす。」
「どんなにいいウィニングショット(決め球)でポイントをとっても、必ず次のポイントは負ける。」
「彼のテニスの技術とか体力とかそんなものでない。」
「相手のプレイヤーが上手とか下手とかも関係ない。」
「相手がテニスラケットを初めて握った初心者でも彼からポイントを取れるだろう。」

つまり精神的なものだということです。
こう言われると親はすぐ「精神を鍛えるにはどうしたら?寒風摩擦?持久走?瞑想?滝にうたれる。」等と考えてしまいますが。

コーチのアドバイスは一言
 「待つしかない。」

 「彼のテニスの場合、技術もあるし、周りが焦らず待つしかない。」
子どもの成長はいろいろです。順調に成長していく子もいれば、とってもゆっくりと成長する子もいる。

『 そうかぁ。待つのなら結構得意かも。』と母は心の中で微笑みます。

小学校までの道のりを3歩歩いて2歩下がる息子の隣を歩いていた私。
もう少しで学校が見えるよというところまで来て、今日はあきらめましょうと数時間かけて来た道を引き返した母と息子。

 テニスの奨学金を得て有名私立校に入学する息子のテニスクラブの先輩。
有名な寄宿学校に入学前のこの夏のテニスシーズンも勝ち続けていくつかの優勝トロフィーが渡されました。

歴史のあるトーナメントで数個の優勝トロフィーを取った上に「最も成長した選手(Best Developed Player)」賞のトロフィーも手にしました。

 「優勝カップを受け取るのはもちろんすごいけど、それ以上に『成長した選手』のカップを手に入れた事のほうが大きな意味がある。」と数十年前同じ優勝トロフィーを手にしたコーチの言葉。

 早ければ5歳から公式トーナメントに出場し始めるイギリスのジュニア選手達。
身体の成長と共に順調に結果を出してきたジュニア選手も10代に入ると息詰まることもあります。
 結果が出ないでテニスをあきらめたジュニア選手を何人も見てきたコーチ。

大切なのは成長を見守ること。結果だけに左右されないで。
でも、結果は出さないといけないのがスポーツの厳しさ。

 「大人になればどんなに下手なプレイヤーでも気軽にテニスを楽しめるのに、ジュニア選手はレートやランキング制度があるから一番テニスを楽しめない時期。」とぼやくのは自らも県選抜ジュニア選手として活躍したお母さん。

負け続けても、試合に参加し続ける我が息子。

「こんなに負け続けて楽しいの?」と両親は思いますが、たぶん待つことが一番得意なのは学校に行けずにつらい思いを経験した息子だろうと母は思うのでした。



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参照 The Guardian 2014年8月21日 "GCSE results 2014: the full breakdown"



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